お土産

江川の水ようかん

江川の水ようかん

販売時期も11月から3月と短く、越前地方の福井県では冬に食べる習慣がある。
なぜそうなったのか詳しくは謎だが、丁稚羊かんの流れをくむ等の諸説の由来がある。
大正・昭和の頃に、丁稚奉公する丁稚さんが、里帰りの折りに食べた和菓子だったという説が最も有力で、それが年月を経て、家の中に閉じこもりがちな冬の厳しい越前地方において、水羊羹が暖かい部屋の中で食べられる由縁かもしれない。
江川の水羊かんは、福井のふるさとの味として冬場に親しまれてきた水ようかんで保存料などの添加物を一切使用していないので、消費期限は冷蔵で5日と短い。

*冬はコタツで水ようかんと熱い番茶が定番。スーパーには山のように並ぶがほとんど売り切れてしまう。
贈答用のプラスチックパックに入ったものより、紙箱のモノの方が風味がよい。
さっぱりというよりはコクがあって、別の食べ物。大好きで大ひと箱はイケる‥というより独り占めして食べたい逸品。


鯖のへしこ

鯖のへしこ

若狭地方および丹後半島の伝統料理で、越冬の保存食として重宝されている。
現在では若狭の特産品・土産物として、漬け込む魚の種類も「鰯へしこ」「河豚へしこ」などが加わり、福井県で親しまれている。
ぬかを軽く落とし火であぶったものはお茶漬けや酒の肴に良い。新鮮なものであれば刺身で食べることもできる。
名前の由来については、漁師が魚を樽に漬け込むことを「へし込む」と言ったことから、「へし込まれた物」が略されて「へしこ」となったという説、魚を塩漬けにする際に滲み出てくる水分のことを「干潮(ひしお)」と呼んだことから、これが訛ったものであるとする説、アイヌ語(縄文弥生語)で「へしこ(pe-si-kor)」=「滲み出てくる水分が・それ(味、保存性)を・産む」に由来する説などがある。(萱野茂の「アイヌ語辞典」参照)
2007年12月、「さばのへしこ」として、農山漁村の郷土料理百選のひとつに選定された。
また、美浜町にはゆるキャラのへし子ちゃんが存在する。

*まさに若狭地方のソウルフード。塩辛いので一度にたくさんは食べないが、お土産にすると凄く喜ばれる。
ただ、九州地方の友達のオカンは食べ方を知らなかったため(説明文は小さくて読まない)、そのまま焼き魚にしてしまった苦いエピソードがある。
全国区にはまだ遠かった‥頑張れへしこ。


胡麻豆腐

胡麻豆腐

胡麻豆腐(ごまどうふ)は精進料理のひとつ。主な原材料は胡麻および吉野葛である。
皮をとり、すりつぶした胡麻と葛粉を水で溶いて火にかけて練り、豆腐状に冷やし固める。味付けとして砂糖あるいは出汁を加える場合もある。
胡麻を、舌触りが滑らかになるまですり潰すのは大変に手間のかかる作業である。
通常はそのまま冷奴として食べる。
胡麻を主原料としており油分を多く含む為、口中をさっぱりさせながら食べられるよう、わさび醤油を添えたり、タレをかけたりする。

*大好きだけど手間のかかるモノのため、ちょっとお値段が張る。
ほぼ贈答用としてしか手にとる事はない。似たもので沖縄のジーマミー豆腐があるが、どちらかといえばおやつ感覚で口に入りやすいのは後者。


笹屋の羽二重巻

笹屋の羽二重巻

十勝産小豆で炊き上げたつぶ餡と越前大野産餅米で作った羽二重餅を白ワイン入りカステラで巻いた福井の代表銘菓。プレーンの他にココア、抹茶味がある。
この羽二重巻の他には羽二重餅の中にくるみが入り、きなこをまぶした木の実餅もある。

*色んな羽二重巻があるけれど、やはり笹屋のものがスポンジもやわらかくしっとりしているため一番バランスがいい。
お土産物なので、そうそう口に入ることはないが、時々無性に食べたくなり、家で購入して食べることもある逸品。
小さい頃は家族がお土産で持参したものを配ってもらった。大人になった今では自分用を配る人数の計算に入れたりもする。


安倍川もち
蝋金店構え

蝋金(ろうきん)の安倍川餅

あべ川餅は作りおきでなく、注文するとおじいさんが一つずつ目の前で準備してくれる。
店の名前の由来は、江戸時代に蝋燭(ろうそく)屋をしていて、名前を金平と言ったからだそう。
だいたい午前中で売り切れるため早めに購入されることをお勧めする。

*最近では自動ドアになったらしいとの噂が。見た目は土間しかない古い構えの小さな店なので、きっとびっくりすると思う。
黒蜜もきな粉もたっぷり絡んでいて、とってもコクがあり食べごたえもあって、お餅もつき立てでやわらかいのでホントに美味しい。昼食後なのに書いてる今も食べたくなってきた‥。


五月ヶ瀬

五月ヶ瀬

石窯を使い一枚一枚 焼型でじっくりと焼き上げ、風味を生かした落花生入り煎餅。
厳選された小麦粉・砂糖・バターを丹念に練り上げた生地に、一級品のピーナツを粒のまま詰め込んでいる。
商品名は煎餅となっているが、煎餅というよりはハードクッキーで、ピーナッツ量が多いため煎餅自体はとても固いが割れやすい。

*見た目地味だが、お菓子のお土産ではナンバーワン。
21枚入りをよく購入して帰るが、放っておくと一日で食べきってしまうほどやみつきになるキングオブ煎餅。最近関西の大型スーパーで見かけることも多くなってきた。


黒龍

黒龍

1804年から創業されている非常に歴史ある老舗のお酒。
霊峰白山山系の雪解け水と、東条の山田錦・大野の五百万石といった酒造好適米によって丹精込めて作られており、黒龍はこだわりのある最高級の日本酒に仕上がっている。
初代蔵元 石田屋二左衛門以来、手造りの日本酒を追求して来た黒龍。
水質に優れた土地柄や松岡藩が奨励したこともあり、全盛期には17を数えた酒蔵も、今となっては石田屋の屋号を持つ黒龍酒造と、他一軒。
これは伝統文化である日本酒造りを頑ななまでに守り続けた結果である。
七代目蔵元水野は同じ醸造酒としてのワインに深い興味を抱き、フランスやドイツを歴訪。
ワイン同様に日本酒を熟成できないかと試行錯誤を続ける一方で、少量で高品質な酒造りだけを追求し続けていった。
銘柄は、大吟醸、特選吟醸、純米吟醸、吟醸いっちょらい、本醸造、逸品。
プレミア商品に、石田屋、二左衛門、しずく、八十八号、火いら寿、大吟醸 龍、がある。

*飲み口はフルーティーで、白ワインのように飲みやすくとても美味しいが、失敗しやすい酒なのでご注意を(色んな意味で)。


白山ワイナリー

山葡萄ワイン

「山ぶどう」にこだわった自家農園ワイナリー。
自家農園を持つ奥越前のワイナリーでは、3種類を少しずつ楽しめるお得なセットもある。
山ぶどう(ワイン等加工用)、山ぶどう原液ジュース、山ぶどうジャム、山ぶどうフルーツソースなども販売。
体験農園の設置や山ぶどうの樹1本1万円(何口でも申し込み可)で、「ワインの樹オーナー制」がある。

*ここのワイン、特に「山葡萄酒」は、叔父に分けてもらってから大ファンになり、ずっと取り寄せて飲んでいる。
ワイン通には物足りないかもしれないが、あくまでワインではなく山葡萄酒という種類の酒である、という認識で飲んでもらいたい逸品。